導入事例

2026年7月28日読了 約6分取材・文:クラウドコスト合同会社編集部

円安と“重量課金”で膨らむAWS費用、どう抑える?

―― 受託開発のプロ集団・株式会社SORAと考える「クラウドコスト最適化」

クライアントのシステムだけでなく、インフラの面倒まで預かる。そんな受託開発・Web開発の現場では、クラウド費用の管理が静かに、しかし確実に経営を圧迫していく。円安、想定外の転送量課金、大企業ならではの支払い事情――。長年の取引先を抱える株式会社SORAの前田朋康CEO・井澤崇エンジニアに、AWS/Google Cloudのコスト最適化を手がけるクラウドコスト合同会社の工藤博樹が話を聞いた。同じように「お客様のクラウドを預かっている」開発会社にこそ読んでほしい一本だ。

会社概要|株式会社SORA

事業内容
システム開発/Web開発(バックエンド〜フロントエンド〜マーケティングまで一気通貫で対応)
社員数
36名
主な取引先
大手旅行代理店、大手メーカー、システム関連企業ほか(具体的な社名は非公開)
特徴
長期伴走型の受託・運用、フルスタックなチーム、全国にメンバーが在籍するリモート体制(年2回、地方と東京で全員が集まる)
URL
https://www.so-ra.co.jp/
株式会社SORAのオフィス受付エントランス
株式会社SORAのオフィス(受付エントランス)

登場人物
前田 朋康 氏/株式会社SORA 代表取締役CEO
井澤 崇 氏/株式会社SORA エンジニア
聞き手:工藤 博樹/クラウドコスト合同会社

「何でもやる」受託開発集団。長期の伴走で信頼を積み上げる

まず、SORAさんはどんなお仕事をされているんですか?

前田氏基本はシステム開発です。大手旅行代理店や大手メーカーのような昔からお付き合いのあるクライアントと、継続してシステムの面倒を見させていただいています。その関係の中から「新しいサイトを作りたい」「最近こういうセキュリティが必要らしいんだけど、どうしたらいい?」といった相談を拾って案件化する。長く伴走するなかでのツールとして、サイトを作ることもあります。

たとえばある大手旅行代理店では、本体とは別にテーマごとの案件があって。トレッキングやパワースポット的な商品を集めたエコツアーの特設サイトや、就活で使うボランティア体験をアピールするための学生向けサイトなどを、本筋とは切り離して独立させ、集中して作っています。裏側では基幹システムと連携して商品データを引いてきたり、店舗独自の付加価値を載せたり、という作りです。

ある大手メーカーのコーポレートサイトも手がけられたとか。

前田氏はい。あれはしっかり予算をかけて、ドローンや動画を使ってリニューアルしました。以前は文字中心のサイトだったのですが、いまの若い人はサイトがある程度かっこよくないと「ダサい」と感じてしまう。採用サイトも含めて、ビジュアルでブランドや会社の良さを伝えていく方向に変わってきています。デザインに厳しいクライアントでも、トップに動画を載せた途端に評価が変わる、ということが起きるんです。

案件は「機能」から「成果」へ。“人の動き”を設計する

最近、依頼の傾向は変わってきていますか?

前田氏昔のように「この機能を、この期間で」という発注より、「どうしたらアクセスが伸びるか」「成果を出すにはどうすればいいか」という、ふわっとした相談が増えています。ビジネス上の目的が先にあって、それをWeb上でどう実現するか。会社のなかの新規事業をお手伝いすることも多いですね。たとえば医療用クリーニング会社で、入院患者さんが直接申し込める仕組みを作ったり、大企業のC2C事業を一緒に設計したり。

その時に一番考えるのは、Webの話だけではなく「人の動き」です。お金をどう集めるか、安全性をどう担保するか、人がどう動くか――そこまで含めて一緒に整理して、ようやく「ではこういうサービスにしましょう、システムはこうですね」となる。表に出ない社内の業務システムも同じで、使いづらいとミスが増えて結局人の仕事が増えてしまう。「結局メールとExcelで運用」では何のためのシステムか分からなくなりますから、現場の運用を細かくヒアリングして、ワークフローそのものを分かりやすくしていきます。

いろいろな業界に触れられるのは強みですね。

前田氏そうですね。B向け・C向け、Webサービスと幅広く関わるので、ノウハウの引き出しが増えていく。「あの時こうしたから、今回もこうできないか」というアイデアが貯まっていくんです。常に新しいことに挑戦している大変さはありますが、それが面白さでもあります。

受託開発の現場でリアルに効いてくる「クラウドコスト」という課題

インフラまで預かることも多いんですよね。

前田氏半分くらいの案件は、こちらでAWSのアカウントを持って運用しています。アカウントは預かっているけれど、支払いはクライアント側、というケースですね。大企業さんだと「カードが使えないから、運用も支払いも含めてお願いしたい」という相談もあります。

井澤氏コスト面では、転送量の重量課金が悩みどころです。あるゲームの体験版サイトで、バズると一気に転送量が増えて、それだけで月20〜30万円かかってしまったことがありました。そこだけは“多少遅くなってもいい”と割り切って、定額制のホスティングに置き場所を移しました。動画はAWSのまま、キャッシングなどで重くならないよう工夫しています。サイトに動画を載せるのは効果的なぶん、回線が遅いと一気に重くなるので、その対策は欠かせません。

円安の影響も大きいのでは。

前田氏効いています。5年ほど前は1ドル100円くらいだったのが、ここ2〜3年で150円近くまで行った。単純に1.5倍払っている感覚で、予算が食われてしまう。SaaSやノーコード、Web系サービスは、特に海外発のものはクレジットカード払いが主流ですが、大企業さんは経費を一本化したいので請求書払いを強く好む。「クレカが使えない」「請求でまとめたい」という壁は、受託でインフラを預かる立場だと、かなりリアルな課題なんです。SaaSが乱立して、つなげると言っていたものが実は連携できなかった、という“使ってみて分かる”落とし穴もありますね。

クラウドコストの答え:アカウントは預けたまま、AWS/Google Cloudを圧縮する

ここまで挙がった「重量課金」「円安」「クレカ/請求書払い」「サービスの最適化」は、いずれもクラウドコスト合同会社が日々向き合っているテーマだ。工藤が、そのアプローチを解説する。

工藤まず基本は、複数の取引先のAWS利用額を合算してAWSと交渉するボリュームディスカウントです。これは他の代理店も行っているやり方ですね。クラウドコストの違いは、仕入れを海外から行っていること。同じAWSでも、東京・米国・シンガポールなど地域によって価格が違うので、安い地域で仕入れて日本で提供します。背景には、アジアではAlibaba CloudやTencent Cloudが力をつけていて安い、という事情があります。競争原理が働いてAWS側も価格を下げざるを得ない地域がある。だから安く仕入れて、お客様に還元できるわけです。

工藤割引きを最大化するうえで重要なのが、「新規」で構築することです。既存のアカウントは割引きが取りにくくなってきていて、AWSも代理店による既存利用への割引には慎重になっています。これから作るインスタンス、あるいは新規アカウントへ移行いただける場合に、もっとも大きく割引きできる。仕組みとしては、こちらでアカウントを作成し、ルート権限はお客様に持っていただいたまま使っていただく形です。AWS同士のアカウント移行はそれほど大変ではありませんが、基幹系・金融系などサービス停止が許されない場合は無理をしません。

工藤Google Cloudは特に大きな割引きが見込めます。さらに、ご要望があればTencent Cloud(ゲーム系のフレームワークに強い)、Alibaba Cloud(ECや物流・3PL系に強い)、定額で重量課金を避けられるホスティングの取次も可能です。請求書を拝見して、どのサービスを多く使っているかを見ながら最適化を提案します。そして何より、請求書払いに対応しているので、「クレジットカードが使えない」「経費を一本化したい」という大企業案件でも安心して使っていただけます。

「割引きの大半は、そのままお客様に還元される。こちらのマージンは取引額の1%ほどなんです」と工藤は笑う。利益を抜くことより、いかにお客様のクラウド費用を下げるか――クラウドコストの軸足はそこにある。

それでも最後は「人」。長期の信頼が、いちばんの価値

最後に、SORAさんが大切にしていることを聞かせてください。

前田氏うちに来るご相談で一番多いのは、「前にお願いしていたところが、できなくなってしまって。何とかしてくれませんか」というものなんです。担当者が辞めた、会社が急に事業を畳んだ……。当たり前に動いていて、何かあったら同じ人に相談できる。それが実はいちばん大事だと思っています。先ほどの大手メーカーとはもう10年ほどのお付き合いで、担当もそんなに変わりません。長い年月をかけて「この会社はこうしてほしい」という言語化しづらい部分まで理解していく。そこは人にしかできない領域なので、生成AIの時代だからこそ、新卒採用を続けて、ホスピタリティや“寄り添い”を突き詰めようとしています。離職も少ないんですよ。

前田氏ご相談いただければ、最適なご提案をできるよう一生懸命やります。ご提案は無料ですので、お気軽にどうぞ。

まとめ:同じ「クラウドを預かる」立場の会社へ

SORAのように、クライアントのシステムからインフラまで預かる開発会社にとって、クラウド費用は「自社のコスト」であると同時に「お客様に説明し続けるコスト」でもある。円安で膨らみ、重量課金で読みづらく、支払い方法にも縛りがある――その負担を、アカウントは預けたまま圧縮できるのがクラウドコストの強みだ。

よくある質問

受託開発会社がクライアントのAWSコストを下げるには?

新規インスタンスや新規アカウントでボリュームディスカウントを適用し、海外リージョンからの仕入れで単価を下げる方法があります。クラウドコストではアカウントのルート権限をお客様が保持したまま、請求代行の形で割引を適用できます。

転送量(重量課金)でコストが急増した場合の対策は?

アクセスが跳ねやすい配信(ゲーム体験版や動画など)は定額課金のホスティングへ分離し、AWSは他の用途に絞るなど、構成を分けることでコストの上振れを抑えられます。

クレジットカードが使えず請求書払いが必要な場合は?

クラウドコストは請求書払いに対応しています。クレジットカードが使えない大企業案件でも、クラウド利用料を請求書ベースで一本化できます。

既存のAWSアカウントでも割引は受けられますか?

近年AWSは代理店による既存利用への割引に慎重になっており、新規構築や新規アカウントへの移行時にもっとも大きな割引が得られます。既存環境については個別にご相談ください。

クライアントのクラウド、預かったままコストを下げませんか?

AWS・Google Cloud を中心に、Alibaba Cloud/Tencent Cloud など主要クラウドに対応。
管理者権限は不要、請求書払いにも対応しています。

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※本記事は株式会社SORAへの取材をもとにクラウドコスト合同会社編集部が構成したものです。記事中の取引先名は、株式会社SORAの意向により一般化した表現としています。割引率・条件はクラウド事業者の料金体系や契約状況により変動します。最新の条件はお問い合わせください。